「新たな区民センター」予想図

目黒区が公表した要求水準から「新たな区民センター」を予想してみました。

2024年1月30日(修正)

しろめくろめの会世話人 高村重明

1 要求水準をもとにした予想図



私は建築については全くのしろうとなのであくまで参考程度にお考え下さい。南側敷地=小学校敷地について今回は予想していません。

 現在の写真に予想図と同規模のマンションをはめ込んでみました。

 上の写真は現在の区民センターです。手前の屋外プールは計画では埋められ、私の予想では体育館が建てられると思います。

1)北側敷地(区民センターの敷地)

〇面積 11,527.61㎡

〇区民センターは北側敷地と公園敷地になっているので体育館は公園敷地内で建設としました。

〇公共スペースは現在の延床面積20,598㎡の85%、17,508㎡が上限となっています。

〇建蔽率は60%なので約6,916㎡です。

〇容積率(延床面積)は300%です。北側敷地11527.61㎡×300%=約34,583㎡です。

〇仮に建蔽率いっぱいの建物を建てると容積率(延床面積)約34,583㎡÷約6,916㎡=5.00となって5階建ての低い建物になります。高さ上限の50m(14階)の建物とすると建物の面積は容積(延床面積)上限約34,583㎡÷14階=ワンフロア約2,470㎡となります。建蔽率は約2,470㎡÷北側敷地約11,527㎡=建蔽率24.1%と最大60%に比べてかなり余裕があります。

〇想像図を作る前提として延べ床面積約34,583㎡を公共施設と民間施設で半々と仮定します。それぞれ約17,291㎡となります。公共施設と民間施設は別の建物とします。二つの建物の間には田道ふれあい橋から続く通路を設置します。公共施設はワンフロアが広い方が使い勝手が良いので9階建て×1階の高さ4m=高さ36m、民間施設は天井を4mと高くして11階=44mとします。すると公共施設はワンフロア約1,921㎡、民間施設はワンフロア約1,572㎡となります。公共施設は正方形とすると一辺が約43.8mになります。民間施設は奥行き27mとすると幅は約58.2mとなります。

〇美術館跡やふれあい橋付近に広場を設置することになっているので美術館跡は更地のままにしています。

2) 公園敷地

面積 10,000.15㎡

〇形状変更はしない。

〇テニスコート2面を体育館の屋上に設置する。テニスコート2面に必要な面積は40(36.5)m×35(34)mほどでしょう。

〇体育館の延床面積は10,000㎡以下。

〇屋内プールは下目黒小学校と近隣の小学校が利用するのでマイクロバス4台の駐車場を確保する。

〇下目黒小学校から屋内プールまで安全な動線を確保する。

〇建蔽率は最大22%なので10,000.15㎡×22%=約2,200㎡。ここでは60m×36,6m=2,196㎡としました。延べ床面積の上限10,000㎡を2,196㎡でわると4.55となることと、体育館の階高を7.5mとして4階建てとしました。

〇現在のテニスコートの下には排水口があるので建物は建てられません。体育館は北側ぎりぎりに建てるしかありません。

〇現在はトイレしかない区民センター公園に4階建ての体育館が建ち、屋上にテニスコートがあるため鉄筋で網も張らなければならないので随分狭苦しい感じになってしまいます。

〇北側敷地の公共施設と民間施設は別の敷地としても可能となっています。そのために建築基準法第86条の「一の敷地とみなす規定」について適用可としています。一の敷地について東京都都市整備局のホームページに分かりやすい解説が載っていました。(https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kenchiku/kijun/tekiyou.htm)

建築基準法第86条第1項に規定される一の敷地とみなすこと等による規制の緩和(一団地決定制度)の説明。

【一団地建築物設計・連坦建築物設計の適用例】

敷地A及び敷地Bは一の敷地と見なされ、一定の条件のもとに敷地B側にも建築できるようになります。

敷地A及び敷地Bは広福音道路に接道する一の敷地とみなされ、一定の条件のもとに土地の有効利用が可能になります。

 要は北側敷地が分割されても一体のときと同じ建物が建てられるということです。そこで予想図では公共施設棟と民間施設棟を別の建物として間に通路を通してみました。民間施設(マンション)は日当たりがよく眺望もよい南側の方が資産価値が高くなるので南側に配置され、公共施設は日の当たらない北側になるでしょう。

2 既存施設の建て替え案(私たちが望む案)

〇美術館はそのまま存続し設備機器類の改修等を行い、区民センターの建築物の建て替えをします。ミヤザキケンスケ氏の平和のパネルは改築後も展示します。改築後の区民センターは太陽光パネルなどを設置し省エネ設計とします。

〇既存施設を存続させ、高さや容積を増やして青少年プラザ、男女共同参画センター、社会教育館、勤労福祉会館なども受け入れます。

〇体育館も現在の場所で建替えます。

〇屋外プール、テニスコートはそのまま存続します。

〇下目黒小学校はそのまま単独施設として建替えます。

〇区民センター建替え等の費用は総務省の施設更新単価(40万円/㎡)を用いると美術館を除く区民センター全体で約66億円であり、拡充分を含めても目黒区の財調基金、施設整備基金、学校施設整備基金の合計800億円で十分賄えます。

※なぜ美術館をとりこわして更地にするのか?

美術館は築31年で十分使用可能ですし北側敷地や公園敷地から飛び出しているので使いにくい土地です。なぜ取り壊して更地にし、北側敷地に取り入れたいのでしょうか。もしも美術館敷地2012.79㎡がないと北側敷地は11,527.61㎡―2012.79㎡=9512.92㎡となり容積率(延床面積)は約6,036㎡減ってしまいます。予想図のマンションの高さと階数、奥行きを同じとすると横幅は約58.2mから48.0mと10.2mも狭くなってしまいます。少しでも民間施設(マンション)を広くするため美術館敷地も取り込んだのではないでしょうか。


しろめくろめ

しろめくろめの会(明るく住みよい目黒を考える会の略称)の世話人の一人が運営するホームページです。目黒区政に係る情報を発信しています。

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